2023年3月に今年初のGoogleコアアルゴリズムアップデートが実施されました。Googleの検索エンジンのアルゴリズム自体は日々は微修正ですがアップデートされ続けています。しかしコアアルゴリズムはコアというだけあって大幅に検索結果に影響が出ることが大きく、SEO関係者も注目しているアップデートの1つです。
今回、アップデートが実施されてから大幅に検索結果に変動があったので考察していきたいと思います。(なおアップデートが適用完了までだいたい2週間程度の時間がかかるとのことなので途中経過の分析となります。)
公式発表
速報としてツイッターの公式アカウントで以下の通り、今年初のGoogleコアアルゴリズムアップデートが実施開始されたことが通知されています。
Today we released the March 2023 core update. We'll update our ranking release history page when the rollout is complete: https://t.co/sQ5COfdNcb
— Google Search Central (@googlesearchc) 2023年3月15日
特徴1:特定ドメインの優遇
・事実関係
今まで上位の検索結果で見たことがなかった.co.jpドメインがいきなり出てきて明らかに優遇されています。とくに20位以内に一気に.co.jpドメインのウェブサイトが増えました。(その煽りで.co.jpドメイン以外は3ページ目以降に下がっています。)
・考察
基本としてドメインは.comや.netなどの違いで検索結果には大きな差が出ないとGoogleは公式見解を出していますが実際は違うという印象です。
ドメイン優遇については思うところもあるのですが、2022年12月に検索品質評価ガイドラインの更新版をGoogleが公開してE-E-A-Tというコンセプトの導入を発表していますので、会社組織しか取得できない.co.jpドメインがE-E-A-Tの1として組み込まれている信頼性が高いということが背景にあると考えらえれます。
なお当然ですが.co.jpドメインであれば検索結果の10位以内に入れるというような安易なものではないのでコンテンツの品質が低いと2ページ目からは上位を狙えない点には注意が必要です。
コストをかけて会社設立してまでゴミのようなコンテンツをまき散らすことはないだろうというGoogleの判断なのでしょう。
・対策
可能であれば会社しか取得できない.co.jpドメインでコンテンツを公開していくことが重要です。
・今後の予測
SEO目的で会社を設立して.co.jpドメインを取得してコンテンツやウェブサービスを提供することがスタンダードになるかもしれません。
特徴2:E-E-A-Tの優遇
・事実関係
E-E-A-TがGoogleに伝わっているウェブサイトが10位以内に入ってきたり、順位が上がったりしています。(その煽りでE-E-A-Tがうまく伝わっていないウェブサイトは順位の下降傾向が見られます。)
・考察
E-E-A-Tはアルゴリズムではないと公式見解をGoogleが出しているのですが、実際にはE-E-A-TはYMYLと呼ばれる特定分野で影響が出ていました。
今回は非YMYLでも強く検索結果に影響が出ているので、その概念が検索結果に強く反映されるとなると個人ブログはオワコンと言われて久しいですが、本当にオワコンになってしまう可能性が今回のアップデートで痛感しています。
とくに.co.jpドメインとE-E-A-Tの優遇は関連性があると読み解いています。
・対策
可能であれば会社名や実名を出してコンテンツを公開していくことが重要です。
・今後の予測
E-E-A-Tはアルゴリズムではないのは事実かもしれません。しかし実際には、その方向性を強く反映したアルゴリズムが検索結果に反映されるのは当然ことなのかもしれません。特に通販サイトなどでの詐欺も頻発しているので、経験・体験、専門性、権威性、信頼性がウェブサイト運営で重要になってくるのは仕方ないでしょう。
特徴3:新規コンテンツの優遇
・事実関係
2023年3月といった年月が入ったコンテンツが10位以内に入ってきたり、直近で更新頻度が高いコンテンツを提供しているウェブサイトの順位が上がったりしています。(その煽りで古いコンテンツは順位の下降傾向が見られます。)
・考察
ChatGPTでも古い情報しか出てこないということでユーザーからの大きな不満が出ています。新規コンテンツは人々が渇望しているものなので、新規コンテンツの重要性はますます高まっていくでしょう。
なお前述の.co.jpドメインとE-E-A-Tの優遇との関連性は低く、コンテンツの新しさは別物として捉えた方がいいです。(場合によってはGoogleコアアルゴリズムアップデートとは直接的には関係性が高くない可能性もありますね。)
・対策
可能であれば随時コンテンツを公開していくことが重要です。
・今後の予測
最新情報をアップデートしているコンテンツが優遇されるのは世の流れと言えるでしょう。ただし情報が新しいだけでのコンテンツ評価ではなく、E-E-A-TをうまくGoogleに伝えているウェブサイトが上位表示されていくと考えられます。