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Googleの親会社Alphabetの2022年第3四半期の決算からグーグルの現在位置を読み解いてみた!

Googleの親会社Alphabetの2022年第3四半期の決算が公開されました。(昨年のGoogle決算分析はこちら)Alphabetの売り上げ自体は基本的にはGoogleの収益と言っても過言ではないのでAlphabet決算イコールGoogleの決算という判断で現在位置を2022年も読み解いていきます!

 

※前提として特に注釈がないものは金額は億ドルです。

 

まずは2022年の第三四半期の収益源別の比較グラフが以下となります。昨年同様にその立ち位置は殆ど変わっていないと断言していいでしょうね。圧倒的にGoogle検索のGoogle広告が強すぎて1年経過しましたがその差を縮めることはできていません。

ただしYouTubeが70億ドルに対してGoogle Cloud(GCP)が68億ドルと肉薄しており、YouTubeの停滞・失速に対してGCPが引き続き伸びています。

 

次に収益源別の個別の第3四半期推移を分析していきます。まずはYouTubeからです。

 

 

コロナ禍は続いている影響で伸びているというよりは若干の減少で落ち着いているという感じでしょうか?

 

ちなみに70億ドルのYouTubeですが、GAFAMのMeta (旧Facebook社)もTikTokに売上を奪われているような雰囲気を醸し出していますが、正直なところ分かりません。

 

TikTok運営会社の北京字節跳動科技の2021年の総売上自体は580億ドルということで季節要因を考慮せずに四等分すれば四半期ベースで145億ドルになります。

全部が全部TikTok収益ではないとは思いますが、それでも単純化すると動画広告分野はGAFAMからTikTokがシェアを奪っているというよりもコロナ禍で同じように伸びているとみるのが自然でしょう。

 

バイトダンスの2022年の決算が2023年1月にはニュースになると思うので、数値は追っていきたいと思いますが、今後は広告費の奪い合いが激化する可能性は否定できないとは思います。

 

次にGoogle Cloud(GCPと略されるGoogle Cloud Platform)です。

 

こちらの競合はAmazonのAWSやMicrosoftのAzureですが、引き続き右肩上がりの売上となっています。世界的な景気後退の影響はまだ出ていませんが今後の推移には注目です。(ちなみに業界トップのAWSの2022年第3四半期の売上は205億ドルだったのでGCPの売上68億ドルと比較すると3倍くらいの差がありますね…)

 

最後はGoogle広告です。

 

高成長ではなく安定期に入った感があります。

 

検索分野は競合の参入障壁が極めて高いのでYahoo!もコストがかかる独自の検索アルゴリズムを放棄してGoogleのアルゴリズムをカスタマイズして利用しています。

MicrosoftのBingが辛うじて今年はGoogleの牙城を切り崩しに日本国内の参入を果たしています。(実際にMicrosoft AdvertisingがYahoo!も含めて検索連動型広告の分野を切り崩せる可能性は不透明ですが、競合が本腰を入れてくるというのは油断できない状況ではあります。)

 

■今後の予測

世界的な景気後退の足音が近づいており、Google広告爆発的な売上も期待できない感じなので厳しい状況が続くと思います。

 

僭越ながら各分野の私なりの売上アップ対策を書いてみたいと思います。

 

Google広告を伸ばす!

iPhoneのSafariのブラウザのデフォルト検索エンジンに2021年だけで150億ドル支払って維持しているようですが、これが問題視されてデフォルト検索エンジンを維持できない可能性が出てきています。(四半期では約38億ドルをアップル社に支払っていて売上の約10%程度の仕入れとなっています。)

 

そういう意味で自前でユーザーを増やしていく方向になるので、Samsungを軸に70%を超えるシェアを誇るAndroidをさらに普及させていくのが最善策でしょう。

とくに日本国内では4割程度のAndroidシェアを伸ばしていくために、グーグルのオリジナルスマホのGoogle Pixelシリーズを安価版も含めてバラ撒いていくことも必要だと思います。

 

YouTube広告を伸ばす!

TikTokの勢いが止まらないのですが、ユーザーが中毒になってしまうくらいアルゴリズムが優秀でGoogleやMetaのInstagramやFacebookでは太刀打ちできないと思います。

 

素直に諦めて現状維持しかないかなーってのが所感ですね。

 

動画広告をより出稿しやすいようにするみたいな方向性もありますが、安価な動画作成会社や簡易的な動画作成サービスも無料で出てきていますが、なかなか普及はしていないので、この辺のテコ入れも結構難しいんじゃないかと思ってます。

 

どうしても動画イコールブランディングでコンバージョン取れないんでしょ?ってなってる現状ではご新規広告主を増やすのは至難の業!

 

競合の売上を奪おうにも競合の方が人気となると厳しいですね…

 

人気YouTuberの育成や発掘というのも方向性としてはあるんでしょうけど、一筋縄ではいかなそうですし…

 

Google Cloudを伸ばす!

世界的な景気後退の影響は受けるとは思いますが、AmazonのAWSやMicrosoftのAzureから顧客を奪っていく方向に邁進でいいと思います。

 

もちろん新規顧客の育成・獲得は大事ですよ!でも取り敢えずは市場が伸び続けているので、勢いを維持していくことが必須だと思います。

広告費なんかもAWSエンジニアを洗脳しまくるくらいにつぎ込んでいくべきですね(笑)

 

120億ドルくらいは最低ラインとして売上を上げるにはAWSからシェアを奪うのが速いのは明らかでしょう?

 

▼参考

gigazine.net

www.adwords-exam.info